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NovelJam 2018秋 観戦記第5話

11月24日、この日の八王子市の日の入りは16時31分。それとほぼ同時刻に、NovelJamは初稿戻しの時刻を迎えていた。編集と著者のコミュニケーションが、最も深まる時間帯。各チームの机の上には、赤い字が記された原稿が散乱している。

更に夜も更けていく中、2日目夜のビッグイベントが行われた。文学YouTuberベル氏による生配信だ。ベル氏は既に入れます自己紹介・プロットを確認しており、特に気になる作品は放送中にピックアップされていた。

エブリスタでのプロット公開と同じく、初稿の段階で作品がYoutTubeでピックアップされる。しかも、目の前に取り上げてくれる方がいる。異例の試みである。
ここでもまた、会場の空気が変わったと感じた。

今回様々な参加者の話を聞いているうちに、ある共通の証言が得られた。

「時間が過ぎるのが早い」

それは僕も同じ心境だった。

何故だろうか? プロットや初稿提出時間の前倒し、深夜執筆の禁止……。様々な理由が思い浮かぶ。

その中で僕が特に感じているのは、多くの参加者がしっかりとNovelJamのレギュレーションを理解・研究していることだ。事前の対策や自己アピールはもちろん、新しいツールや知識をわが身のものにしようとする、積極的な姿勢を見せている方が多い。

その前のめりな姿勢が、「時間が過ぎるのが早い」と感じさせているのではないだろうか?
NovelJamは間違いなく、新たなる挑戦者たちとともに、新しいステージへと向かっている。

会場がクローズする時間となった。余ったお菓子はいかがですか? と運営が告げると、みんなブース周辺に群がっていった。

それぞれに思い思いの表情を浮かべる。ある者は安堵し、ある者は懊悩し、またある者は自分に言い聞かせるように表情を凛々しくさせた。初日のファーストコンタクトの時とは異なる、各々の色合いが出てきている。

暗闇に消えゆく参加者の後姿を見送りながら、NovelJamの2日目は幕を下ろした。

残念ながら、観戦記担当が書けるのはここまでだ。ここから先のことは、明日の朝にならなければわからない。そして、この夜に何があったのかを書けるのは、全世界でたったの【32名】しかいないのである。

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