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NovelJam 2018秋 観戦記第1話

NovelJamの朝は早い。

スカスカだった横浜線は、時が経つにつれて次第に、色とりどりの登山服を着た人々で溢れてきた。そうか、今日は3連休の始まりだった。とても今の気分は「休」ではない。

バスに乗り、会場に着き、徐々にスタッフたちが合流してきた。9か月ぶりの大学セミナーハウス。今回の会場は「講堂」である。

スタッフとしての初仕事は、会場への誘導だった。今大会は大学セミナーハウスの「講堂」という場所でほとんどのイベントを行う。バス停から坂道、階段と登り、本館に辿り着いたらさらに細い階段道を……。意外とハードな道のりだ。

さて、この仕事はなかなか良いと思った。
「参加者とファーストコンタクトが取れる」
そう、参加者にとって最初に目にするスタッフは、僕なのである。

開場は12時を予定していたのだが、もう30分以上も前からひっきりなしに集まってくる。バスの到着時間を確認し、足音がしないか待ち構える。そして、ひたすら小さな階段道へと誘導する。
色々な人と出会った。第1回、第2回の参加者とは冗談を言い合い、初めての方には優しく声をかける。たまに、僕の存在に気がつかず、スーっと通りすぎる人もいたのだが……。

そこで気がついたことがある。
表情が一緒だ。
経験者、初参加者も関係なく、同じだ。
みんなの中に、「ワクワク」と「不安」が入り交じっている。

自分を変えるための挑戦、純粋な勝負心、賞への欲望、単純な好奇心……。でも、それを成し遂げるための、道筋がまだわからない。だから、顔の一部が曇っている。

晴れ渡る秋晴れの空の下で、僕は階段を登る29名(※2名遅刻及び1名は大会期間中全て遠隔参加のため見送れず)の背中を見送っていった。
NovelJamはもう、始まっている。

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