#短編小説
【1月31日 08:46】
わ、昔の日記が出てきた。しかもちょうどぴったり1年前で止まってた。こんなグーゼンってある!?
最後の日記、由貴が出て行った日だったね。もう終わりにしよう、って言ったら、由貴はわかってたって顔でうなずいて、いそいそと荷物をまとめて出て行った。2LDKに残されたわたしはひとりぼっち、この広い家を持て余して暮らしてきたよ。
いまごろ由貴はどうしてるんだろう。あれから一度も連絡取ってないな。さみ
【1月31日 00:52】
丸1日ばかり涙が止まらなかった。流石にもう枯れて、泣き疲れて倒れるように寝ていたら、もう1日経っていた。目をさましてからは、からっぽの頭で終わりのことばだけを考えていた。締め切った部屋で、そんなふうに時間感覚もなくしていたから、携帯見るまで日付がわからなかった。もう31日になっていた。
カーテンの隙間が白かったからたぶん今朝方、出かける直前だっただろうか、由貴がわたしの部屋の扉に向かって、小